珈琲館のインスタレーション
今作っている作品はディゾルブを多用し、二つに別れているもんを一つにするという禅の思想をテーマに頑張っている。
さっき(6月16日)モーニングを食べに喫茶店へ行った時、自然なディゾルブをみた。それは、庭にある鯉を泳がしている小さな池に、大きな窓ガラスの反射により店内の床や客が映り込むというインスタレーションができていた。個人的に感動した。何が良かったかというと、水面と水底が見事に調和していることである。水面と水底は自由と不自由くらい相反するもんであるが、同時に同じもんでもある。簡単にいうとそういうことが表現されていて、僕がやりたかった感じのことがここにあった。水底には店内のフローリングが映り、水面にも同じ像が不透明に映り小雨が小さな水紋を広げる。そして泳ぐ鯉は水面と水底の間を繋ぎあわせるように泳いでいる。この鯉が僕の理想である。