愛媛旅行1 骨董屋さん
道後温泉へ行った話。10月14日車で行った。高松港までフェリーで行って、国道11号をひたすら走った。途中朝飯として、香川で山下といううどん屋で腹ごしらえした。山下は有名なうどん屋らしく朝から観光客や地元人で満席だった。そこからはノンストップで愛媛県に入る。木新居浜あたりで僕の気をそそるお店を見つけた。ひゃくえん市という骨董屋だ。最近、骨董屋や古美術屋が好きで見つければ入るようにしている。この店はかなりデカくて2階もある。入ると店主のおっちゃんがいたので話しをした。骨董屋をやっている人はとても口が上手く、いつも感心させられる。人をグッと引きつけて品を魅了する。買いたくなる。スティーブジョブスや大統領などのアメリカの魅了するプレゼンもいいが、僕はよっぽどか骨董屋で長年やってきてるおっちゃんのプレゼン能力に感心させられる。「これは中国の古い物で何処かで2万で買ったのを30万で売ってそれを買った人は100万で売ったらしい」とか、なんやかんや喋る。僕の頭には「よく分からんけどとにかくスゲぇ物なんだな」と認知するが、本当の事は分からない。でも何故か引きつけてられて欲しくなる。段々品が店主の言葉によって輝きはじめる。今度は品が無言で訴えかけてくるのだ。結局高いから買えない。もし、ここから値切りの話をしてしまえば買わなきゃならないような話になってしまう。で、値切り過ぎると店主のほとんどが不機嫌になる。ここでは僕に買う意思がないこと、岡山から観光で来た事を伝えると、店主は色々な自慢話を聞かせてくれた。某鑑定番組のこととか、店主オリジナルTシャツ作成の話とか店を始める経緯などたくさん聞いた。最後に店主が僕にオリジナルカレンダーをくれた。旅の土産だ。因みにオリジナルのものは全て骨董品である掛軸や明治時代の絵葉書をそのままプリントしたもので、著作権を失ったものだ。だから、おっちゃんはこれはは全て自分の著作物だと言われていた。
新居浜を過ぎて石鎚山あたりでも骨董屋を見つけた。いつでも青空市というスタイルでこっちの規模もかなりで、雨ざらしの食器がメイン。屋根のある奥の棚にもたくさんの品があるが、埃まみれなのと、蜘蛛の巣が至る所に張っていて僕も顔面から掛かってしまった。この店は僕の中で骨董屋ベスト5に入ること間違いないとおもう。今後こんなかっこいい店には中々出会えないと思う。この店は骨董に特化してはいなく、ゴミみたいなものでもなんでも売り物。生きた子狸も売っている。入手先は極秘のルートらしい。店には2人ほど接客の方がいてどの方も優しい人だが見た目はイカついおじさんだ。僕を担当してくれた人は60代くらいの作業着を着たチンピラっぽい人でいてとても低姿勢で、僕がこれはいくらかと聞くと、いくらなら買う?と、逆に聞かれ2000円!というと、よし!売った!と威勢のよい声で奥に入って行った。奥にはどうやら店長みたいな人がいるんだろう。しばらくして、申し訳なさそうな顔して、すみません。これは5000円です。ごめんなさい。と言われてペコペコ頭を下げた。僕もホッとした。2000円で買っても後が困る。その品ら古びたボコボコのマネキンで150cmほどの高さがあって、これからの旅行の障害になりかねないからだ。結局アニメーションを描くための可愛らしいメモ帳を20束買った。会計もレジはなく、その場で払う。必ず一旦店長に聞きに行かれる。メモ帳は一冊50円だった。最後にチラッと店長がいる奥の部屋を覗いた。部屋よど真ん中にドスッと店長がソファに座っていた。目が合った。完全に親分という風格の鋭い目つきが印象的だった。パンチパーマで眉毛もシャキーンでジッと外の様子を見ていたのだろう。この店のバックグラウンドがとても気になる最高にかっこいい店だ。場所も山中にあり、ちかくに他の店などない。駐車場もちょうど路肩のスペースが広くて停められる。最後に店の名前と電話番号も教えてくれた。名前はガラクタ屋という。素晴らしい名店だ。皆さんも是非行ってほしい。