無人販売
夜、無人販売のアダルトショップに行った。26歳で初体験だ。緊張して一軒目(二軒ある)。名前は伏せるが、近くにゲイの溜まり場と噂される公園があるので、少し緊張した。入ると、中は鏡張りのショーケースがズラッと並び通路は狭い。へ~オシャレ。
10歩進むと男の声が聞こえる。男の声に男の頷く声がする。あ~やっぱり。
小心者なので、しばらく会話を聞いていたが、SMAPの歌かわ流れ聞こえないのですぐ外に出た。車に戻ってもう一回入ろうかと悩んでいると、別の入口から男が出てきたのがバックミラーで見えた。あそこの入口はなんだ?バックミラーから目を凝らして見ると、中にさらに扉がいくつも並列してある。あれがテレクラか?わからない。また、そこから違う男が出てきた。皆おじさんだ。あまり楽しそうな顔はしていない。ただ、良い事をしたという表情ではない。独特の表情だ。うまく言えない。簡単にいうと普通の顔だ。
そうしていると、さっき僕が入った入口からアベックが出てきた。女は僕より型位がいい。わかりきっているが、どうやら男のようだ。女装している。特に僕はそんな人に抵抗はない。ただ、一方的に掘られるのはゴメンだからあまり接触はしたくない。相手も選ぶ権利があろうが、大学時代に女装したオヤッサンに跡を付けられたトラウマと、先輩に「お前はゲイ受けする顔だ」と言われたことがあるので気を付けているだけだ。女装の格好は、その辺にいる20代の女の子の格好って感じでオネエ系の派手な感じではない。とてもナチュラルだ。ただ、夜で暗いのと、バックミラーから遠くにいる2人を見ていたので確証はない。お相手の男は少し強面。ヤクザっぽさではなく、はたまたチンピラでもない。金持ちでもなさそう。失礼だな。
2人は車に乗りそのまま店を出た。僕もこのままここに居てもいい事なさそうなので、二軒目に向かった。二軒目は、店舗規模も一軒目よりは3倍くらいデカいし、ポップさがある。着いた時も、可愛い感じの女性が1人店から出てきた。なんか安心した。入ると、かなりいい感じ。ショーケースは一軒目と同じ。ただ、壁紙が可愛いサイケよりな絵と、金髪の下着姿の外人のポスターが張ってあるし、女の子同士で来ているアベックもいた。二階に上がり、そう二階建て、いいな~この感じと思って下着やSMグッズなんかを見ていたら、一軒目にいたアベックが手を繋いで立っていた。僕は女装しているのは男かどうか確かめたかったので、顔をチラ見した。男だった。すね毛も綺麗に剃っていてスラッとはしてないが、髪の毛もウィッグかもしれないがツヤツヤだ。2人はこのあとどうするんだろうか。
そんなことはどうでもよくって、この店気に入った。順路があって下着のミュージアムに来た気分にさせてくれる。こんな空間の作品を作りたい!なんかギラギラして下着もカラフルでいっぱい。マネキンとか壁から脚が飛び出してたりとか何より壁紙だ。ダサくて可愛い。無人だからどんなシステムで買うのかやってみたくなったので、安いグッズを買ってみた。自動音声アナウンスに従う。女性の声で語尾だけ馴れ馴れしい。不快な気分にはならないが違和感はある。一つだけ商品がなく、今度は本物の女性がスピーカーから謝ってきた。全く馴れ馴れしさはなくむしろ丁寧だ。この一連の流れを掴んだ。また、見に行こう!
帰りについでにビデオ試写室に初体験で入ったが、意外に普通のレンタルショップに個室があるだけでさっぱりしていた。